会社が倒産しそうな平社員のはなし

病気から復活したら、今度は会社がピンチでした。

セクハラは意外と気づけない話④

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前回で、おじさん社員の連れてきたチビねことの別れを経験し、非常に落ち込んでいたところに飛び出してきたおじさんの衝撃発言は、その日のうちに社員の半数の知るところとなりました。

 

それほどまでに道徳観を疑う発言でありましたし、そもそも私は最初、ねこを預かることを渋っていたことを、ほとんどの社員が知っています。

他に引き取り手がいなかったこと、たまたまうちに離乳期の先住猫がいたから赤ちゃん猫の飼育に必要な道具が全部揃っていたことが重なって、一時的に我が家でお預かりをしていただけに過ぎません。

 

事件は、次の日に起こりました。

 

おじさん、またねこを拾ってくる

チビねこがいなくなったことを報告した、次の日のことです。

おじさんがまた、子ネコを拾ってきたのです。

こんどは生後1ヶ月半くらいたち、カリカリを食べれるくらいには成長したねこでしたが、問題はそこではありません。

私は短期間とはいえ、共に過ごしたねこを亡くしてまだ2日しか経っていなかったのに、またねこを拾ってきて、しかも私に預けようとしてきたのです。

これにはさすがに、事情を知る他社員が止めに入ってくれましたが、おじさん社員はまったくワケがわかっていない様子だったのです。

彼の中では「この子は猫が好きな子だから、ねこを連れてくれば喜んでくれる」という、謎の確信に満ちた絶対の方程式が完成していたようでした。

 

これはマズいと他社員の方々がおじさん社員に「この子の家には幼い猫がいるから、新しい猫は望んでないんだ」という事を一緒に説明してくださり、加えてその日のうちに仔猫の貰い手も見つけ、そこまでしてようやく、猫はこれ以上増やす気がないという事を分かってもらえました。

この事件には、最近よく聞くサイコパス的なものを感じます。

 

さて、ねこの件が落ち着き、ようやく私への電話も落ち着くかと思いましたが、その後の方がさらに大変でした。

というのも、おじさんから毎日のように会いたいコールが来るようになったのです。

しかも、仕事中、休みの日関係なくです。

仕事が終わったら海へドライブへ行こうと言われては「今日は遅くまで残業なんです(これは本当。だいたい10時か11時くらいまで仕事)」と断り、休みの日に「家に迎えに行くから一緒に出かけよう」と言われては「もうすぐ来客が来る」や「いまから実家に帰るのでお会いできません」と言ってかわし続けていました。

きっぱりと断れればよかったのですが、相手のおじさん社員が、私の仕事で問題が起きた時に、その問題を対処してくれる部署にいた手前、断って次から自分の仕事で問題が起きた時に、ちゃんと対処して貰えなくなったらどうしよう、という思いが働いて、しっかりと断れずにいたのです。

 

ここから私がお伝えしたいことがあるとすれば、相手が自分より立場の弱い相手である時は、相手の方から「この日なら空いてますよ」という代替案等が出ない限り、セクハラ及びパワハラになる恐れがあるので、一度引いて現状をしっかり見つめてくださいということです。

でないと、気づいたらセクハラ容疑をかけられているかもしれませんよ?

 

さて、疑いでは済まないくらい完全にアウトな状態だった件の男性社員ですが、この頃から言動が日に日にエスカレートし、私の中では困った、から怖いへと心象評価が爆上がりをしていました。

 

というのも、デートの断り文句で「実家に帰りますので〜」と行った時には「俺が送って行くから、その間少しくらいドライブしたらいいし、ついてからもごはんくらい一緒に食べよう」と言われ、またある時は「先住ねこの病院へ行くので〜」とお断りしたら「ねこの病院にいくってことは、今はまだ家にいるんだよね?じゃあ今から迎えに行くから、どこかに遊びに行こうよ。ねこの病院は夕方でもいいでしょ?」と、強制連行されそうになったりもしました。

ちなみに私の故郷は、今住んでいるところから車で3時間くらい離れています。

まさか故郷まで一緒に来ると言うとは思わなかったので、これは恐怖の回答でした。

社員寮で家を知られている分、いつ実行されてもおかしくない状態でした。

 

どうにかしてこのおじさん社員から離れたい、けれど他の人に現状を知られ、もしおじさん社員に恨まれたら怖いと思った私が導き出した答えは「この会社を辞めよう」でした。

 

 

上司に退職希望を話す

 

ストレスが限界に達し、電話恐怖症から相手がおじさん社員でないとわかっていても電話に出られない、電話をかけ直すまでに時間がかかる状態に陥り、理由もなく大泣きするところまで追い詰められた私は、意を決して上司に会社を辞めたい旨を伝えることにしました。

 

上司に「お話があります」と伝えたとたん「そんな気がしていたけど、とりあえず別室で話そう」と言われ、小さな会議室で話をすることになりました。

 

この段階になってもまだ、私はおじさん社員のことをいうつもりがなく、会社を辞めたい理由を「自分の実力が仕事内容に対してまったく及ばないため、限界を感じる。最近クレームも連発させ、会社に迷惑しかかけていないから、今のクレームが全て収まったら辞めさせてほしい」と話をした記憶があります。

それを聞いた上司は、最近私の様子がおかしいことに気づいていたこと、クレームが頻発しており、苦しい時期であることに気づいていたことを挙げ、今の私の状況を改めて聞き取った上で、クレーム物件を引き継ぐことまで条件にあげ、私が会社に残れるように計らってくださったのです。

てっきり超個人主義上司だと思っていたので、ここまで心を砕いて下さったことに感謝するとともに、このままではおじさん社員との関係がなにも変わらない可能性があることを悟り、ついに現状を上司に話すことを決意しました。

 

 

 

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