セクハラは意外と気づけない話②
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ひとつ前の記事では上司(しかも異性)に指摘されるまで、まったくセクハラ被害にあっているという事実に気づいていなかったという話について書きましたが、今回は「実際に、どんな被害にあっていたのか」という事について書きたいと思います。
会社の退職を考えるまでになったのだから、さぞやヒドいセクハラにあったのだろうとお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、始まりは日常会話の延長からだったので拍子抜けされるかもしれません、
だって「君の笑顔、好きだなぁ。その笑顔を見ていると癒されるなぁ」と言われていただけなのですから。
相手は別部署とはいえ役職持ち、しかも妻子持ちの男性です。
当たり障りなく「ありがとうございます」と答えていたのですが、最初はたまーに程度だった笑顔に関する褒め言葉が、次第に毎日、会う度に、と回数が増えていきました。
たまになら嬉しかった言葉も、回数が増える度に、どう反応したらいいのかわからない、対処に困る言葉に変わっていきました。
そんな日々を過ごしていたある日、私の抱えている物件で、ちょっとした問題が発生してしまいました。
こうした「ちょっとした問題」を処理してくれるのが、件の男性の業務の一部でしたので、問題解決のために自然と連絡をとりあう回数も増えていきました。
最初の頃は仕事に関する内容だけだったのですが、回を重ねるごとに彼の奥さんが冷たい、自分の子どもがまったく話を聞いてくれないというグチが増えるようになり、ついに「君に会いたい」と、毎回電話の終わりに言われるようになっていました。
正常な考えの人であれば、この時点で「これは危ない。セクハラに合っているぞ」という意識が働くのでしょうが、当時の私は「お世話になっているし、この問題は**さんの助けなしでは解決できない。無下にすることはできない」「もしもここで電話を切ってしまったら?今後覚えが悪くなって、問題が起きた時の処理をお願いしても断られるかもしれない」「きっと彼も最近仕事が忙しくて誰かにグチを言いたいだけなんだ。仕事を増やしてしまっている身としては、グチくらい聞いてあげないと申し訳ない」と考えてしまい、これが異常な事態だという事に気付くことができませんでした。
ここで問題意識を持つことができていれば、誰かに相談できていれば、この後の事件は起きなかったかもしれません。
しかし私も、唯一相談していた私の恋人も、これが「セクハラだ」ということに気づかないままだったのです。
唯一の救いは、これがセクハラだとは気づかなかったものの、恋人が「私が本当に困っている」ことを理解してくれていたことかもしれません。
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